jacketsp

『Smooth Chanson くちびるに歌を』

●収録曲
1.恋をしようよ!(朗読)
2.セ・シ・ボン
3.ジュ・トゥ・ヴ
4.愛の終わりに(朗読)
5.ラ・ジャヴァネーズ
6.青色のジャヴァ
7.ボン・ヴォワヤージュ
8.くちびるに歌を

●レーベル CINÉMOI RECORDS
●発売元  株式会社セントラルミュージック
●販売元  BounDEE by SSNW
●発売日  2013年6月19日
●価格   定価/1,905円(税別)
●製品番号 XQDQ-1401

amazon

[参加アーティスト]
ウエッコ(ザッハトルテ)/大口俊輔/カジヒデキ/川口義之(渋さ知らズオーケストラ・栗コーダーカルテット)/桑山哲也/
コシミハル/小林岳五郎/下田敦/高浪慶太郎/武川雅寛(ムーンライダーズ)/告井延隆(センチメンタル・シティ・ロマンス)/
友部裕子/マイア・バルー/山本裕之

  

  
-聖児デビューアルバム『Smooth Chanson くちびるに歌を』に寄せて-
——————————————————————————

とても大人びているようで少年のようでもあり、
とても複雑なようで実は素朴で自由で、
とても強そうで傷つきやすくもあり、
とてもクールなようでもパッションを秘めた、
聖児の声、歌、言葉…
彼が今までに出逢った音楽や、
映画や、詩や、絵画や、写真や、愛おしい人たち…
それらに触発され、それらに思いを馳せた、
いくつもの響きが聴こえてきました。
とても繊細でとても大胆な、
スムース・シャンソンという響きを、
ぜひ、あなたの耳もとで。

高浪慶太郎(音楽プロデューサー)
——————————————————————————

 
心が旅する音がする

川島小鳥(写真家)
——————————————————————————

 
まずはデビュー・アルバムの完成、おめでとうございます。この輝かしい作品集が、多くの人に届きますように。
  さて、以下は個人的な所感、というか、落書きのようなものです。
  初めて聖児さんの歌を聴いたのは、小さなライヴスポットでのこと。そのとき、強い印象を受けたのは、彼の歌声が自分の知っているある男性歌手にとてもよく似ていたから。
  その男性歌手の名前を、ここでははっきりと明記はしない。もちろん聖児さん御本人には告げたのだけれども、ご当人はその男性歌手の歌声をすぐには思い出せなかったのだろうか、そんなこと初めて言われました、と曖昧に微笑むばかり。
  その男性歌手は、かつて1960年代の日本で洋楽のカヴァー・ポップスを歌う若い歌手たちが登場して、ジャズ喫茶、あるいはTVのヴァラエティなどで人気を博していた頃にデビューしたひとり。その素晴らしい歌唱力のおかげで楽曲には恵まれて、現在でもスタンダード・ナンバーとして歌い継がれている作品も多く創唱しているし、たいへんに個性的な風貌で映画のバイプレイヤーとしても多くの作品に出演している。だが、同時に当時は「芸能界でいちばんコワい男」と言われたほど、血の気が多く悪評の高かったタレントであり、多くのスタッフや共演者から敬遠された、という逸話もよく目にした。
  話を聖児さんのことに戻す。もちろん、聖児さんはいつもたいへんにジェントルで、他人に対しては女性以上に優しい心配りをする人であることを、一度でも彼と接したことのある人ならば知っているだろう。今回のアルバムに横溢する優しさ、多幸感、甘酸っぱさ、エレガンスは全て聖児さん自身のキャラクターから来ているものである。
  けれども、とぼくは考える。いつか聖児さんはきっと、彼の歌声からつい連想してしまうあの「芸能界でいちばんコワい男」のように凶々しい一面を音楽の中で見せてくれるはず。思い憧れていた恋が実らぬとわかった時、人生がいかにままならぬものであるか思い知った時、人の眼の奥に光るナイフの切っ先。
  人生の闇と、闇の中で光る狂気。いつか聖児さんは、そんな歌を集めた作品集も我々に届けてくれるのではないか。より荒んだ声で、きれいな顔には醜い刀疵を創って。
  そんなアルバムを作るときには、このぼくにも声を掛けてほしいと願う。喜んでお手伝いするので。

小西康陽(音楽家)
——————————————————————————

 
聖児の声は不思議な気泡に包まれている。
言葉を一つ発するたびにその泡が弾けて、世界が甘やかにざらつく。

堀江 敏幸(作家/フランス文学者/早稲田大学文学学術院教授)
——————————————————————————

 
世の中には、アイツの生き方はロックだ、とか、彼女は演歌チックだから、といういい方があるが、

それを言うならば、今、一番オススメなのはシャンソンな生き方、でしょう。
個人的には「セ・シ・ボン」の聖児の声が大好き。
ウキウキした気分をウキウキ放つのでは無くて、それがずっと続くように小出しにする恋愛の思い込みのテクニックのよう。
そして、サティの「ジュ・トゥ・ヴ」は、彼が歌うと、その光景は、まんま、あの吉田秋生
『ラヴァーズ・キス』のピアノのシーン。ピンと来た人は是非、お買い求め下さい。

湯山玲子(著述家)
——————————————————————————